教育費はいくら必要?進路別シミュレーションと大切な考え方

教育費について調べ始めると、
「結局、いくら準備すればいいのかわからない」と、漠然とした不安を抱える人も多いと思います。

教育費は総額も大事ですが、意外と見落としがちなのが、

✔ いつお金が必要になるのか
✔ どの時期に家計の負担が最も重くなるのか

ということです。

特に40代・50代の子育て家庭では、
教育費のピークと老後資金づくりが重なりやすく
早めに全体像を知っておくことが大きな安心につながります。

この記事では、小学生2人家庭の教育費について

  • いつ・どれくらいかかるのか
  • 教育費のピークはいつ来るのか
  • 進路別でどれほど差が出るのか
  • 不安を小さくするための現実的な考え方

を、できるだけ分かりやすく整理しました。

「なんとなく不安」を
「把握できるお金」に変えるために、ぜひ最後まで読んでみてください。


目次

まずは教育費の全体像を把握しよう

前提の話 | 教育費と養育費の違い

子育て費用には、教育費と養育費の2種類があります。

教育費:学校や、塾、習い事などにかかる費用
養育費:食費や衣服、医療費、おこづかいなど

教育費については後述するので、まずは養育費の話から。

養育費は一般的に一人当たり2,000万円かかるといわれています。

このうち小学生から大学生までにかかる養育費は年間で70~90万円が目安で、
これを月に換算すると約6~7万円となります。

この額がベースでかかるということを念頭に置いて、次は教育費を見ていきます。

小学校から大学までの教育費総額(学習塾・習い事込み)

文部科学省の「子供の学習費調査」や最新の統計(2025〜2026年時点)をベースに、
進路ごとの総額をまとめました。

進路パターン小学校(6年)中学校(3年)高校(3年)大学(4年)総額の目安
すべて公立約200万円約150万円約130万円約500万円約980万円
大学のみ私立(文系)約200万円約150万円約130万円約700万円約1,180万円
大学のみ私立(理系)約200万円約150万円約130万円約800万円約1,280万円
高校から私立(文系約200万円約150万円約240万円約700万円約1,290万円
中学から私立(文系約200万円約450万円約240万円約800万円約1,690万円
すべて私立(文系)約950万円約450万円約240万円約700万円約2,340万円

塾や進学先などによっても前後しますが、おおよその目安です。

それでは、ここから各進学先別について細かく解説していきます。

すべて公立の場合の教育費目安

できるだけ教育費を抑えたいと考えた場合、
基本となるのが「すべて公立+国公立大学」という進路です。

このパターンでは、1人あたり約1,000万円 が目安になります。

ただ、文部科学省系資料(学校基本調査)によると、
大学入学者約63万人のうち、国公立大の合計は約13万人と、全体の約20%(5人に1人)で、
次の理由から、地方のほうが国公立大の割合が多くなっています

✔ 地方には私立大が少ない
✔ 学費の影響(学費が安いため、地方ほど選好されやすい)

そして日本学生支援機構の調査によると、

国公立大生の50~60%が一人暮らしであるということがわかっています


国公立は学費が安い一方で、大学数が限られるため、
一人暮らしをする可能性が高くなるという点には注意が必要です。

仮に4年間一人暮らしをした場合、家賃と仕送りで500万円は必要になります。

教育費はインフレの影響を受けやすい費用です。
これからの日本はインフレが進むと予想されているため、
学費のみならず、一人暮らしをする場合は、家賃、光熱費、食費‥と全てに影響が出ることを念頭に置く必要があります。
また、学費+500万となると、

「国公立・一人暮らし」 >「私立・自宅通学」  となるため、その点は把握しておきましょう。

大学のみ私立の場合の教育費目安(文系・理系)

文部科学省の調査によると、高校生の70%が公立に通っています
そのため、選択肢として一番多くなるのがこのパターンと言えます。

このパターンでは、1人当たり約1,200万円が目安です。
(理系の場合は+100万円)

私立は学費がかかる一方、国公立に比べると大学数が多いため、
特に首都圏では実家から通える確率が高くなります。

そのため、実家から通えるのであれば、「私立=高い」と敬遠する必要はないでしょう。

そしてこの高校まで公立のパターンの場合、高校までの費用は年間で30~50万円となります。
これを月に換算すると4万円。養育費は先に述べた通りで6~7万円です。

つまり、

【養育費7万】+【教育費4万】= 11万円

この金額が毎月用意できるのであれば、あとは大学資金を考えるだけ💡

このように毎月の支払額にまで落とし込んでみると、現実的にイメージがつきやすくなります。

高校から私立(文系)の場合

高校無償化に伴い、私立を志望する人も増えています。
特に2026年度からは高校無償化の所得制限が撤廃される予定のため、
恩恵を受ける家庭が増えることになります。

また、学校の特色などから「この学校に行きたい」という明確な目標を持つこともあるでしょう。

このパターンでは、約1,300万円が目安となります。

ただ、高校無償化で注意なのが、「費用が全てゼロになるわけではない」ということです。

2026年度からの高校授業料無償化まとめ

所得制限の撤廃:全ての家庭が対象に
支給上限額の引き上
  公立高校:実質無償化
  私立高校:年額45万7,000円上限に(全国の私立高校授業料の平均は約45万円)

無償化されるのは授業料のみであり、
入学金、制服、教材費、施設設備費、修学旅行費、部活動費‥など授業料以外の費用負担は残ります。

おおよその目安として、3年間で90~240万円はかかることを想定しておく必要があります

中学から私立(文系)の場合

首都圏では中学受験をする家庭が多くなります。
特に東京都では、全体の20%と約5人に1人が私立中学へ進学しているというデータがあります。

このパターンでは、約1,700万円が目安となります。

中学受験にかかる費用の目安は次の通りです。

中学受験費用の内訳
① 塾代(小4〜小6)
  大手進学塾:年間50〜120万円
  3年間合計:150〜350万円
② 模試・講習費
  模試・季節講習:年間10〜40万円
  合計:30〜100万円
③ 受験費用
  受験料:1校2〜3万円
  複数校受験:10〜30万円
④ その他費用
  家庭教師
  個別指導
  問題集・参考書
  合計:50〜150万円

👉総額 約250万〜600万円

教育費は「総額」と同じくらい「支払いが重なる時期」が重要

「教育費」というと、つい総額ばかりに目が向きがちですが、
それと同じくらい大事なのが「支払いが重なる時期」です。

特に兄弟がいる家庭では、「高校+大学」「大学+大学」といった重なりが
家計の最大の山場になります。

特に私立大学の場合、

  • 入学金:20〜30万円
  • 初年度前期学費:60〜90万円

など合格から1〜2週間以内に80〜120万円程度支払う必要があります。

また同時に、次のような状況も頭に入れておく必要があります。

✔ 住宅ローン後半
✔ 親の介護
✔ 老後資金準備

そのため、具体的にそれが何年後になるのか、自分が何歳の時なのかを見据えて
年単位で資金計画を立てる必要があります。

教育費で後悔しないために大切な考え方

教育費は「金額」だけで語れるものではありません。

大切なのは、

  • 自分の子供に合っている進路先はどこなのかを親子で考える
  • 周りと比べすぎない
  • すべてを完璧に用意しようとしない
  • 家計全体で無理のないラインを知る

ということです。

進路先はさまざま。
どの学校で何をやりたいのかをお子さんにもきちんと考えてもらい、
親のほうからも進学にかかる費用を伝え、一緒にプランを考えることが大切です。

まとめ|教育費の不安は「見える化」で小さくなる

教育費は、家庭によって大きく異なる費用であり、いきなり答えを出すことはできないものです。

まずは
✔ いつ
✔ どれくらい
✔ どの時期に

お金が必要になるのかを
把握するだけで、気持ちはかなり楽になります。

この記事が、
「教育費について一度ちゃんと考えてみよう」
と思うきっかけになれば嬉しいです。

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